9月 2016


 小説投稿サイトにて、作品をクリックしてもらいやすいタイトルのつけ方を掲載しています。

web小説の名作はどれも良いタイトル


2016/09/29時点での総合ランキング
1位 無職転生 - 異世界行ったら本気だす -
4位 ありふれた職業で世界最強
5位 転生したらスライムだった件
6位 異世界迷宮で奴隷ハーレムを
9位 Re:ゼロから始める異世界生活
12位 異世界食堂
18位 理想のヒモ生活
37位 二度目の勇者は復讐の道を嗤い歩む
45位 LV999の村人
57位 町をつくる能力!?〜異世界につくろう日本都市〜



 総合ランキングを上から順に見ていって、気になったタイトルを10個選びました。青色の部分は特に気に入ったタイトルです。

 調べてみてわかったのですが、総合ランキング上位に掲載されている作品は、タイトルが非常にわかりやすいです。

 逆に新着小説を見ると、「よくわからん」といったタイトルをよく見かけます。「わかりやすいのが大事」というのは目新しい情報ではありませんが、実践するのは難しいようです。

 そこで、今回はweb小説で人気が出そうなタイトルのつけ方について、考えてみました。

内容を把握させる


 読者がタイトルに求めるものは、「これはどういった話なのか」という要素です。

 自分の好きなジャンルなのか、どんな雰囲気なのか……時には使われている言葉に惹かれることもあるでしょう。何かしらの取っ掛かりを与えて、想像させることが肝になります。まずは作品の印象的な要素を単語化して、重要なものから並べていくだけでも無難なタイトルが作れます。

例:『無職転生 - 異世界行ったら本気だす -』、『異世界食堂』

不透明さを出す


 想像しづらい要素を入れておくのも、読者の気を引くきっかけになります。

 といっても、意味不明なタイトルをつけてはいけません。大体どんな内容なのか把握させたうえで、「あれ、これなんだろう?」と思わせることに意味があります。典型的なのが『Re:ゼロから始める異世界生活』ですね。「Re:」の意味だけは、タイトルだけでは掴み取ることが出来ないので、どういう意味なのか気になりますよね。

 他には、相反する単語を並べるという手法もあります。『LV999の村人』というタイトルも「LV999」と「村人」を並べるミスマッチさが、かえって想像力をかきたてられますね。

例:『Re:ゼロから始める異世界生活』、『LV999の村人』

まとめ


 今回の要点は、以下の3つです。

・わかりやすいタイトルにする
・どんな内容なのか簡潔に説明する
・想像させつつ、謎を作る

 商業作品ですと例外も多いのですが、web小説は条件が違います。作品をクリックしてもらうためには、以上のポイントを抑えたほうが良いでしょう。


 ここでは「小説家になろう」にて掲載されている小説作品『アストライアの騎士』を紹介しています。

概要&中辛レビュー

作者名:裁鬼之秤


星と正義を司る女神・アストライア。女神を守るため、世界を救うため、星座の力を宿した女神の騎士たちは宇宙の闇から蘇った邪神との戦いに臨む。『同居人はドラゴンねえちゃん』の作者が送る完全新作! ※作者がサブカルにうつつを抜かし気味なので更新は不定期となります。
アストライアの騎士
※上記のブログカードをクリックすれば、作品ページへ飛びます。

ジャンル


 変身して戦うバトル物。聖闘士星矢、ヒーロー特撮の要素を大きく取り入れ、ニンジャスレイヤーその他をパロディとしてあちこちに散りばめています。
 舞台は現実に近い世界と、星界の2種類があり、どちらでも日常・バトルシーンが存在します。ローファン要素とハイファン要素のどちらもあるということですが、ローファン主体と考えても差し支えありません。

雰囲気


 ヒーロー特撮の雰囲気が主体で、おそらく仮面ライダーへのリスペクトが込められています。平成初期というよりは、オーズ以降のノリに近いかもしれません。
 文章に関しては、読みづらい表現が多かったです。作中用語の羅列や、セリフと地の文で内容が重複しているなど、テンポの良くなさは人を選ぶでしょう。

キャラクター


 全体的にコミカルなノリが強め。主人公は少年漫画的で、正義感の強いキャラクター。
 戦闘シーンでもセリフは多く、1話切り捨ての雑魚キャラにも個性をつけている点に愛を感じました。しかし、人物描写が薄いのでどんな見た目をしているのかイメージしづらいのが難点でした。

オリジナリティ


 特撮モノの肝である「設定」や「世界観」は作れています。作中用語が多くて読みづらい部分はありますが、雰囲気作りには貢献しています。
 様々な作品をサンプリングしているのは一見オリジナリティがないように思われますが、「ここは聖闘士星矢、ここはヒーロー特撮」といったように再構成しているので、ひとつのオリジナリティと呼べます。作品を知っている人は興味を惹かれるでしょう。

感想・評価


文法・文章評価:2pt
物語(ストーリー)評価:3pt

※第1章16話「ライブラナイト覚醒編」までの感想

 ストーリー評価は、本来なら4~5ptいくポテンシャルはあります。ストーリーは順序立てて書かれていましたし、キャラクターの葛藤も意識している点は良かったのですが、文章が殺している点が多かったです。地の文の言葉選びに気をつけたり、余分な情報を削ぎ落とすだけで見違えると思います。

 キャラクターと作中用語が多いので、設定資料集がほしいですね。「この用語ってなんだっけ」という時に見返せるものがあるだけで、読みやすくなると思います。


評価基準
  1. 褒めようがない
  2. 読んで理解できる文章 or 物語
  3. 効果的な描写作り or 印象的なシーン作りを心がけている
  4. 効果的な描写作り or 印象的なシーン作りができている
  5. 商業作品レベル。文句をつけられない

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『君の名は。』を、今までの新海誠作品と比較しながら感想・批評・レビューを書きました。
 新海誠(2016). 『君の名は。』 「君の名は。」製作委員会

『君の名は。』のあらすじ

千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。
山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。
町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。
小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。

「来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!!!」

そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。
見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。
念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。

一方、東京で暮らす男子高校生、瀧も、奇妙な夢を見た。
行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。

繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている、記憶と時間。
二人は気付く。

「私/俺たち、入れ替わってる!?」

いく度も入れ替わる身体とその生活に戸惑いながらも、現実を少しずつ受け止める瀧と三葉。
残されたお互いのメモを通して、時にケンカし、
時に相手の人生を楽しみながら、状況を乗り切っていく。
しかし、気持ちが打ち解けてきた矢先、突然入れ替わりが途切れてしまう。
入れ替わりながら、同時に自分たちが特別に繋がっていたことに気付いた瀧は、
三葉に会いに行こうと決心する。

「まだ会ったことのない君を、これから俺は探しに行く。」

辿り着いた先には、意外な真実が待ち受けていた……。


出会うことのない二人の出逢い。
運命の歯車が、いま動き出す
映画『君の名は。』公式サイト

テーマは「変身願望」


「来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!!!」

 男女の心が入れ替わるという、古典的な題材を扱っている今回の作品。大抵の場合はお互い望まない展開として進まれていくのですが、三葉は、自ら異性になることを願っていました。

 自分以外になりたい欲求を、心理学では「変身願望」と呼びます。異世界物やBL(ボーイズ・ラブ)といったジャンルも変身願望のひとつであり、現代の日本では非常に好まれているテーマと言えるでしょう。

 この手のテーマは「読者に夢を見せて、夢の中でどうするのか」が肝になってきますが、そこで終わらないのが新海誠作品のアート性。序盤で夢を叶えた三葉でしたが、いずれ終わる夢であることを中盤で提示します。そして、終盤では夢を現実のものとして手に入れて着地しました。

「夢を手に入れた人が、それは夢であることに気づき、夢を現実にする」

 現代的である変身願望というテーマに、一歩先の回答を出した作品と言えるでしょう。

入れ替わりによって思い出を共有していく瀧と三葉


 昔ながらの田舎町に、現代的な若者(三葉と、その友達)がいるところから物語は始まります。

 親に人生を縛られ、学校のクラスからは少し浮いている……世の中の不自由さを10代的に描きつつも、普遍性のある孤独を抱えている三葉は、作品世界に引き込むきっかけとして、これ以上ないほど機能していました。

 精神的ぼっちであった三葉は、瀧と入れ替わっていく中で、互いに理解し合える存在となっていきます。今まで1人であった自分に、他者が入ってくる。足りないものを補いあっていく。やがて2人だけの空間が形成されて、恋が生まれる。すれ違いシーンばかり取り上げられる新海誠監督ですが、こういった甘酸っぱい関係性を、さらっと描くのが上手い監督でもあります。その点は健在でした。

新しい新海誠と、今までの新海誠が混じったストーリーにドキドキする


 前半はラブコメ調、後半は新海節の効いたセンチメンタルなラブ・ストーリー。

 新海誠監督を知っている人なら、前半のコメディで度肝を抜かすでしょう。「やべ、劇場間違えた」という声が聴こえそうなくらい、今までとは違うタッチ。ギャグシーンも何回か挟まれていて、「新海誠作品なのに笑ってしまう」という事態が起きてしまいました。

 散りばめてきた軽いノリやギャグが、後半部分では観客の胸を締め付ける要因となります。夢が終わりを告げてからは、新海誠特有のすれ違いが乱発。監督を知っている人でも、知らない人でもオチがどっちに向かうのか分からず混乱していきます。

 これまでと比べて、明らかに演出の幅が増えていました。ティアマト彗星を一本の紐のように描写し、糸を使って「人と人の繋がり」や「時間の結び」を表現することで、多彩なシーンをひとつにまとめあげる。『秒速5センチメートル』では上映が終わっても物語が続いている余韻がありましたが、『君の名は。』では綺麗なオチをつけつつ、余韻も出せていました。

『RADWINPS』の主題歌が魅力を引き出していた


 これまでの新海誠作品でも特に、音楽を押し出していました。『RADWINPS』の『前前前世』『スパークル』は、センチメンタルな恋愛を良く表現できていて、世界観を十分に引き出せています。『秒速5センチメートル』にて評価の高かった『One more time, One more chance』を彷彿とさせる歌詞は、「新海らしさ」が大好きな人なら気に入るでしょう。

 入れ替わりドタバタコメディを音楽に載せ、ダイジェストで流すシーンはスピード感がありました。短時間で三葉と瀧の距離が縮まっていく……その様を上手く表現できたのは、『RADWINPS』の力が大きかったですね。

 余談ですが、主題歌のなかで個人的に好きだったのは『なんでもないや』です。サビに押韻が多くて、ライムマニアなら笑顔で頷きたくなる曲ですね。

不満点もないことはない


 序盤は三葉主体なので仕方ないのですが、瀧の心理描写をもっと見せてほしかったですね。三葉が「東京のイケメン男子」になるのは理解できますが、瀧が「田舎の美少女」になる理由がないように思えました。

 お互いのことを気になって、それが恋になるまでの過程がダイジェストだったので、2人がどれくらい距離が縮まっていたのか把握しづらかったのも難点。友達以上の関係になったのは分かりますし、涙を流すシーンで恋をしているのが確定されるのですが、ダイジェストと泣くシーンの間にワンクッション欲しかったところです。

総評


 映像美や儚さといった新海誠監督のアートに、エンターテイメントが付け加えられた作品でした。

 一般大衆がウケる要素を入れつつ、作家性を盛り込むスタイルは理想であり、作家としてひとつの完成形であります。

 新海誠監督は、理想の境地に達したと思います。『君の名は。』は必ず、歴史に名を残すでしょう。偉大な名作がこの世に生まれたのですから、是非劇場で楽しむことをオススメします。

予告ムービー・特別web小説



君の名は。 Another Side:Earthbound(角川スニーカー文庫) - カクヨム


 小説の書き方として、様々な種類の小説練習方法を紹介しています。

気づきがない練習は意味がない


 この記事は、ただ小説の練習方法をまとめて、解説しただけのものです。ほとんどの内容は、少し小説を書いたことのある人なら知っている練習法ばかりでしょう。

 しかし、練習をする意味を理解出来ていなければ、何をしたって文章力は上がりません。スポーツの世界ならいざ知らず、小説は頭を動かす娯楽であります。小説の書き方は、指で覚えるものではなく、頭で覚えるもの。つまり練習している時に、何かしらの気づくことで、ひとつ上の小説を書けるようになるわけです。

 今回は、各練習法の利点を書いて、ご紹介しております。

SS・戯曲


 脚本・台本形式で物語を紡ぐ方法。

 ここで語るSSは、星新一で有名な超短編「ショート・ショート」ではなく、主にインターネット上で二次創作を発表する時によく使われる形式「ショート・ストーリー」のことを指します。

 セリフ、ト書き(人物の行動)、柱書き(舞台)と、お話を書くのに必要最低限の情報を載せるだけで作れます。最高の手軽さがありますし、「話を作るのに何が必要不可欠なのか」という基礎中の基礎を磨けるので、初心者からプロまで、幅広く愛用されている練習方法です。

 小説的な描写は書けないので、脚本形式で面白い物語を作ろうとなると、「発想力」や「展開の構成力」がメインになってきます。ストーリーを作るのが苦手な人・ストーリーテラーになりたい人は是非試してみてはいかがでしょうか?

二次創作


 版権キャラを借りて、物語を紡ぐ方法。

 二次創作を書くなら、自分なりの解釈を付け足すのがメインになってきます。「どうアレンジするのか」を考えることにより、自分の癖を見つめ直せるのがポイント。元々完成されている舞台・キャラクターを使えるのでお手軽ですし、「完成されたものをさらに改良する」という思考力を鍛えられるのも魅力的ですね。

 二次創作の人気キャラを扱う場合は、「読者は、このキャラに何をしてほしいのか」といったことを考える必要があります。読者の目線に立って考え、期待に応える……というのは一次創作では難しい作業です。しかし、二次創作では作者の自分も、読者と同じ立場であるので、比較的簡単に読者のことを考えられるようになります。

模写


 好きな小説を、一字一句違わずコピーする方法。

 実際にプロ作家の小説をなぞることで、文章の構成方法を学ぶことができます。必然的に精読状態になるので、普段は読み飛ばしている部分に意識を傾けることができるのが利点です。SSや二次創作はストーリーやシーンの練習なのに対して、模写は説明・描写の練習ということですね。

 非常に有効な練習方法なのですが、難点がひとつだけ。「非常に面倒くさい」です。想像力はあまり働かないので作業的になりますし、本を開きながらタイピングするのにも一苦労……譜面台が欲しくなってきます。模写に慣れない人は、まず自分の苦手な部分や「この作品の、このシーンが好きなんだ!」といった場面だけ模写することから始めましょう。

コピー小説


 見たことある小説・映画・ドラマ・アニメなどを、自分の手で小説化する方法。

 あまり聞き慣れない練習方法ですが、音楽でいうところの「コピーバンド」みたいなものです。上記三種類の練習方法とは違って、省略できる部分は少ないのが特徴。実質オリジナル作品を作るのとほとんど変わらない作業をしていきます。一次創作との違いは「指標がある」ということだけですね。

 コピー小説の練習方法は、大きく分けてふたつあります。

ノベライズ手法


 変換手法とは、「小説以外の物語を、小説にする」という練習方法です。

 映画を見て、それを小説化するといった作業をすることで、「頭のなかにある映像を、どうやって文章化するのか」といった能力が身につきます。そして、ノベライズしていくと、ある問題に直面することになります。

 映画には出来て、小説には出来ないこと。
 小説には出来て、映画には出来ないこと。

 何をすれば小説になるのか……といったことを掴み取れれば、作家としてのオリジナリティも育まれていきます。

「映画をノベライズする」というのは商業作品でもよく見られる商売です。ノベライズが出来る作家は、それだけ仕事の幅が増えるということになります。小説家志望の方は、一度くらい挑戦したほうがいいでしょう。

オマージュ手法


 オマージュ手法とは、「人気作品の面白い要素を抜き出して、オリジナル作品を作る」という練習方法です。

 現在は「コピー小説」という概念が浸透していませんが、実は多くの人が実行している練習方法です。「異世界・チート・ハーレム」……いわゆる「なろう系」と言われている小説は、まさにコピー小説と呼べるもの。小説投稿サイトで作品を発表している方々は、人気作品の要素をコピーすることで、小説の書き方を学んでいるということです。

 王道は王道たるゆえんがあります。趣味だろうが商業だろうが、キャッチーさがなければ人に読まれはしません。ありきたりな作品を書くというのは、「面白さを身につける」練習になるのです。

まとめ


 今回の要点は、以下の3つです。

・構造を知る
・真似をする
・アレンジをする

 どの練習法にも利点があるので、伸ばしたい部分を鍛える形で、練習していきましょう。


 執筆速度を上げて、速筆に一歩近づく、小説の書き方を紹介しています。

執筆速度を上げるには?


 小説の書き方を学んでいくと、多くのルール・理論があることに気づきます。

 質の高い文章を書こうとすると、「あらゆるルールを守らないといけない」という制約がかかるため、執筆中に行き詰まる場面が出てきます。執筆速度を上げたいなら、まずは行き詰まる回数を減らすことから始めましょう。

 今回は、速筆とまでは行かずとも、執筆速度を安定させる方法をご紹介いたします。

描写パターンを増やす


 書き出し、文章の結び、着地点……これらは文章を書く上で必要な要素ですが、小説はそれに加えて「描写」が必要になってきます。心理描写、情景描写、人物描写……どれか特化している作家は格好良く思えますが、どれも一定以上の水準がないと満足のいくスピードを出せません。

 例えば、貴方が心理描写を得意ないし好きである作家だとします。小説というのは様々な個性をもったキャラクターが登場するので、中には思考が読み取りづらい登場人物も出てくるでしょう。そういった時は情景描写や人物描写を使って、間接的に心理描写をすることになります。

 描写以外の表現でも同じことが言えます。

下書きを書く


 イラストは「骨組み」「下書き」「清書」「色付け」という過程を経て、完成させていきます。この段階を小説で例えるなら、骨組みはプロットのことで、清書は初稿、色付けはリライト作業となります。

 しかし、小説を書く時に、下書きを意識する人は少ないです。大抵はプロット内に入れているか、いきなり清書の気分で書き始めていたりします。段階を細かく分ければ、執筆でつまづくところは減るでしょう。

 下書きは、脚本の要領で書くのが簡単です。簡単な説明とセリフだけ書けば、少なくとも展開だけは明確に掴むことができます。

気を楽にして書く


 緊張によってストレスを感じすぎると、作業効率は落ちてしまいます。凝り固まった頭で物事を考えても仕方ないので、気分転換をする必要があります。他の趣味に没頭するのが最適ですが、無い場合は散歩が良いですね。

 ストレスを未然に防ぐ方法も考えておきましょう。人によってどこにプレッシャーを感じるかは違いますが、基本的に「やりたくないことはやらない」だけでも変わってきます。

まとめ


 今回の要点は、以下の3つです。

・色んな書き方を身につける
・下書きをする
・やりたくないことはやらない

 描写パターンを覚えるのに関しては、覚えゲーです。暗記作業に近いものなので、苦手な人には苦手かもしれません。

縦書きPDFフォーマットの中身

 小説投稿サイト「小説家になろう」と連携している、「タテ書き小説ネット」の縦書きPDFに限りなく近づけたフォーマットを作りました。

縦書きPDFフォーマットの概要


 電撃小説大賞の応募フォーマットを改造して、30文字×30行のワードファイルにしました。

「小説家になろう」はもちろん、「カクヨム」、「エブリスタ」、「アルファポリス」も縦書きで読みたい人に向けて作ったフォーマットです。PDF化して、ノートパソコンやタブレット型端末で楽しむことをオススメします。

 OpenOffice4.1.2で作成したので、odtファイルとなっています。試してはいませんが、Microsoft Wordでも起動できるはずです。

設定
詳細
フォント 明朝体
フォントサイズ
14
文書形式 縦書き
ページ設定 A4横向き

縦書きPDFフォーマットの使い方


  1. 小説投稿サイトでテキストをダウンロード。

  2. ワードソフトで縦書きPDFフォーマットを開く。

  3. ダウンロードしたテキストファイルの中身を貼り付ける。

  4. PDF形式で保存する。

  5. ノーパソやタブレットに移して、読む。

他の縦書きPDFとの違い


 当フォーマットでPDFを生成することで、ほとんどの符号が正常に表示されます。

 パソコン・タブレット向けですので、スマホでは読みづらいです。

 タブレットで見やすくするために、周りの余白を少なくしています。

「――(ダッシュ)」が繋がって見えない、「!?」が横に倒れるといった表示の違いがあります。

ダウンロード


 以下のボタンをクリックすることで、ダウンロードが始まります。



Download


更新履歴


2016/09/16 公開

参考サイト


タテ書き小説ネット

電撃小説大賞 応募要項


 小説を書く上で、入門者が犯しやすいタブーをまとめました。

どう小説を書くかなんて自由だ


 当ブログでは、文章作法に関する記事を書いていますが、文章作法を100%守る必要はないと思っています。自作品を読んでもらいたい人が守るものですので、読んでもらわなくてもいいのなら、守らなくても大丈夫です。

 特にweb小説は、今までの小説とは少し違った環境になっています。当然ルールも変わってくるので、「一般小説ではNGだけど、web小説ならOK」な表現もあるでしょう。

 しかし、今回紹介する以下の4点に関しては、web小説でも避けたほうが良い表現です。注意してください。

台詞の前に名前を書く


例文
 山田「今日も昼食は梅干しだけかぁ」


 セリフの前に名前を書くのは、脚本・戯曲・ノベルゲームなどではよく見る手法です。ネット上で人気の台本形式ノベル「SS」でも使われています。

 しかし、小説においては良しとされてはいません。分かりやすく描写していれば、名前なんか書かなくても伝わるからです。名前が書いてあると読者からは「この人は描写力がない」と思われる危険性があります。

 十中八九避けたほうが良い表現なのですが、「誰が喋っているか明確になる」というメリットもあります。現代では受け入れられませんが、未来では使って当たり前になっているかもしれません。

顔文字や(笑)などを使う


例文
 僕は梅干しが好きだ。他のものは食べない(笑)
 おかげで余命一ヶ月だv(´∀`*v)ピース


 プロ作家でも稀に(笑)や顔文字を使う人はいますが、開拓されていない表現なのでアマチュア作家では手に余るでしょう。

 心理描写を簡略化することができますが、共感性が損なわれる文章になります。例文なら「どうして笑っているのか」、「どうしてピースしているのか」といった説明を書かなければ、意味がわかりません。説明してあったら、(笑)や顔文字を使う必要はないです。

パロディ元を知らないと意味不明な文章になる


例文
 梅干しを食べ過ぎて栄養失調になったのだ。なぜだ。スッパマンは元気そうなのに、なぜ俺だけが身体を悪くするんだ……。


 有名な作品とはいえ、知らない人もいます。意味がわからない文章を読みたがる読者はいないので、下手なパロディをした時点で読者が減ると思ってください。

 パロディは、通じなくても問題ないように工夫する必要があります。そんなことはお構いなしにパロディしまくるプロ作家もいますが、プロ作家がやっても寒いケースが多いです。

著作権や肖像権に触れるような形で描写する


例文
 明日はフリーザみたいに強い奴と戦うのに、これじゃかめはめ波的なビームも出せない。


 こちらも、知らない人には伝わりません。著作権・肖像権の侵害にうるさい会社があるので、小説投稿サイトなら運営者から警告を受ける可能性があります。

 実在する地名や歴史上人物なら大丈夫です。

まとめ


 今回の要点は、以下の3つです。

・他の業界では普通の表現だからといって、小説でやっていいわけじゃない。
・知らない人には伝わらない文章はやめよう。
・普通に説明や描写を書こう。

 冒頭でも書きましたが、小説の書き方なんか自由にやるのが1番です。しかし、「読みやすい文章」を心がけているのなら、「読まれやすい文章」も心がけたいところですね。


 なぜレムが可愛いのか、ストーリーに触れながら原理を解説しています。
 長月達平(2014). 『Re:ゼロから始める異世界生活』 株式会社KADOKAWA MF文庫J.

レムとは?


 今回ご紹介するのは、「小説家になろう」から書籍化されたライトノベル「Re:ゼロから始める異世界生活(通称:リゼロ)」にて登場するヒロイン「レム」です。

 おそらく作中で1番人気のあるキャラクター。検索エンジンで「リゼロ レム」と検索すると約800,000件もヒット。メインヒロインのエミリアは約583,000件と、その差は約217,000件。非常に話題性の高いキャラクターであることが伺えます。

 自分もアニメを見て「こ、これは……!?」と衝撃を受けました。キャラクターの売り方としては古典的なのですが、確実に時代を動かすキャラクターとして語り継がれるだろうと感じた次第であります。

 今回は「レムが人気になった理由」を、自分なりに解説していきます。

なぜレムは可愛いのか?


 一言で説明すると、「ヤンキーがゴミ拾いをすると、とんでもなく良い人に見える」という現象と同じものです。

 最初にレムが、受け手(読者・視聴者)に対して与えた印象は、「口数が少ない双子妹」……つまり単体では、特別な感情が生まれないキャラクターでした。

 その後レムは、主人公のスバルを何度か殺し、「怖い」というマイナスな感情を植えつけます。同時期にスバルが謎の変死を繰り返していたので、ミステリアスな恐怖感が作品全体を包み込んでいきました。それもあって、「レムは恐ろしい子」という構図がどんどん明確になっていきます。

 スバルは時間を戻す能力で、事件の謎を解き明かしていきます。その過程でレムを助けて信頼を勝ち取ることで、「謎の変死」と「レムに殺される」という2つの問題を解決しました。

 事件が終わり、レムがデレデレになります。序盤では恐怖の対象であったレムは、それまでラム(姉)やエミリアに見せていた献身的な態度を、スバルにも向けるようになりました。

「レムちゃん怖い子かと思ったら、めっちゃええ子やん! 素敵やん!」

 と、好感度の逆転が起こり、多くの受け手はレムに惹かれた……ということです。スバルを攻撃する際も、みんなを守りたい気持ちが押し出されていたので、デレデレになったレムを受け入れられるわけです。

レムはクーデレではなく、ツンデレ?


 最初は敵意を見せて、徐々にデレるヒロインのことを昔から「ツンデレ」と呼びます。

 ツンデレの定義も変わり、最近は「素直になれない人」がツンデレとされていますが、レムが可愛く見える原理は、上記の古典的なツンデレと同じものです。

 表面的な性格は「クーデレ」と言われていますが、ツンデレの要素もある。レムの過去や献身的態度を見ると、ヤンデレに通ずるものも感じられますよね。

 個人的には、ツンデレとかクーデレでは収まらないキャラクターですね。様々な側面を持ち合わせていますし、実際に生きているような錯覚に陥るキャラクターだと思います。

 過去の掘り下げによって、レムの行動原理には説得力がありました。自分としてはレムの気持ちに共感できるため、「レムはレム」としか言いようがないですね。

 リゼロ1番の功績は、レムというキャラクターを生み出したことだと思います。



 物語のテーマを、3種類に分類して解説しました。

3つの観点から小説のテーマを作ろう!


 テーマを日本語に訳すと「主題」……つまりは「メインとなる内容」という意味になります。

 いわゆる「何を伝えたいのか?」というものです。テーマというのは1人1人違うものですが、魅力的なテーマにはある共通点があります。

 今回は物語のテーマを3つに分類してみました。

不可解なものを理解させる「神話型」


 聖書では、どうやって地球が誕生したのかが書かれています。他の神話でも「なぜ雨は降るのか?」「なぜ風が吹くのか」といったことを説明しています。

 人間は古来から、色々なことを知りたがる生き物でした。事実かどうか関係なく、不可解なものは説明してもらわないと気になって仕方がないですよね。ずっと頭に残っていた謎が解けた時の爽快さは、日常生活ではなかなか味わえません。

 作品内で謎を提示して、紐解くのが「神話型」となります。ミステリー小説はその典型ですね。

教訓を与える「童話型」


 赤ちゃんは周囲の人間たちを模倣することで、言語や行動を学習します。大人になっても憧れの人物や友達などから影響を受けて、自分の人生をより良い方向へと進めていきます。

 成功者からは成功の仕方を学び、失敗した人からは失敗しない方法を学ぶ……教訓を与えてくれる話は、魅力が沢山詰まっているのです。


 主人公が何かをして、成功や失敗をする話が「童話型」となります。

作品世界に愛着をもってしまう「現代型」


「異世界に行ってみたい!」

 誰しも一度は、自分の人生・生活に飽きてしまうことがあります。SF・中世ファンタジー・ラブコメ……現実世界では出会うことがないであろうイベントに刺激を与えられて、読めば読むほど物語の世界に入っていった気持ちになっていける。それが好きで小説を読む人も多いでしょう。

 それでは、どうすれば入り込める世界を作れるのでしょうか? 派手なアクション? 可愛い女の子? ……どれも大事ではありますが、作品世界に入りこめる要素とはなりません。

 今、自分たちが生きている世界は、人間関係によって生まれたものです。小説も同じで、つい「現実で起こったものだ」と錯覚してしまうような作品は、人間関係の描き方が優れています。

  
 人間関係を描くことで味のある世界を作るのが「現代型」です。

まとめ


 今回の要点は、以下の3つです。

・謎を作って、解き明かそう。
・成功と失敗を書こう。
・人間関係を書いて世界を作ろう。

 どれかひとつに絞っている作品よりも、複合している作品のほうが多いです。


 小説の基本的な書き方として、文章作法の基礎をまとめています。今回は読みやすい文章構成として「主語・述語」「修飾語・被修飾語」その他多用・重複してはいけない言葉についてまとめました。レベル3まであります。

単語と単語の繋がりが、読みやすさを作る


 皆さんは文章を読んでいて、以下の感想を抱いたことはありませんか?

「様々な解釈が出来る」
「読んでいる途中で何の話か分からなくなった」
「単調すぎて飽きる」

 そのような文章は、構成が悪いのです。

 読みやすい文章とは「内容が明確で、頭に入りやすく、細かい言い回しが出来ているもの」なのです。構成を良くするには、単語と単語の並べ方が重要になってきます。

 というわけで、今回は読みやすい文章構成の基礎知識をまとめてみました。

主語と述語は近くに置く


 主語は文章上のメインとなるもの「僕は・雨が」といった言葉ですね。述語は「(主語が)どうしたのか」という部分です。

「僕はずっと、手を舐めて、顔を撫でる猫の姿が可愛いと思うから眺めていた」

 主語と述語が離れていると「最終的に何が言いたいの?」といった文章になってしまいます。できるだけ主語と述語を近づけましょう。

「僕は猫をずっと眺めていた。手を舐めて、顔を撫でる姿が可愛いかったのだ」
「猫が手を舐めて、顔を撫でている。その姿が可愛くて、僕はずっと眺めていた」

 単語を並べ替えただけなのに、こちらのほうが読みやすいですね。主語と述語が離れすぎたときは、句点で一回区切ったほうが良いです。

修飾語と被修飾語は近くに置く


「大きな」
「綺麗な」
「強い」

 修飾語とは、単語に説明を加えたもののことを指します。加えられたのは被修飾語ですね。

「大きな、山田君が飼っている猫」

 上記のように、何を修飾しているのが明確しないと、様々な解釈が出来るようになってしまいます。

「山田君が飼っている、大きな猫」

 とすると、何を指して「大きい」と言っているのか理解できるようになります。

同じ言葉を重複しないようにしよう


「頭の頭痛が痛い」

 というように、同じ意味をもつ言葉を並べることを「二重表現(重言・重複表現)」と言います。文章を無駄に長くしているだけなので、「頭痛がする」「頭痛がひどい」などシンプルな文章にしましょう。


 二重表現は多くの人が知っているものですが、以下のような文章を書いてしまう人もいます。

「僕は納豆が嫌いだ。なぜ嫌いなのかというと、ねばねばしたのが嫌だからだ」

 短い文章で何度も「嫌」という漢字が出てきます。とにかく嫌いであることだけをアピールしたいのであれば効果的かもしれませんが、通常であれば語彙のなさが目立つだけです。同じ漢字ばかり出てくると読者としても苦痛になります。

「僕は納豆が嫌いだ。なぜなら、ねばねばしているからだ。口につくと不快であるし、シャツに垂れないか心配になってくる」

 このように「嫌」を「不快」と近い意味の言葉に置き換えたり、「なぜ嫌なのか」という理由を説明することで、違った意味のある文章になります。

 文章表現を豊かにするには、語彙力を上げる必要があります。そのためには出来るだけ同じ言い回しを避けて、ひとつひとつの言葉に、違った意味を載せなければいけません。

代名詞、感動詞、接続詞は不必要なことが多い


 代名詞「これ・あれ・それ・どれ(こそあど)」は文章の省略として優秀ですが、あまりにも使い過ぎると曖昧な文章になってしまいます。読者が「『あれ』って、どの『あれ』なんだ?」と混乱してしまう危険性があるため、使用には十分注意しましょう。

 感動詞「まぁ・うん・へぇ」は、間を取りながら喋るときによく使われます。小説の会話文なら良いですが、地の文では避けるべきでしょう。会話文でもテンポを考えて、削る時は削ったほうが読みやすくなります。

 接続詞「そして・しかし・だけど」は強調効果があります。文章でも使われがちですが、多用すると鬱陶しくなります。内容のオチ部分だけで使うようにしましょう。

 以上の3つは、そもそも存在自体が不要であることが多いです。

同じ助詞を連続して使わない


「山田さんの子どものカバンの中身の内容が気になった」

 同じ助詞が続くと、文章のスタートとゴールが遠く感じられて、意味が伝わりづらくなります。

「山田さんの子どもが持っていたカバンに、何が入っているのか気になった」

 このように、言い回しを変えるだけで、同じ助詞が連続するのを防げます。

読者のことを考える


 文章作法の基礎ができたら、いよいよ執筆です。

 その後、どれだけ文章力が上がるのかは、「どれだけ深く、読者のことを考えたか」に比例していきます。

 なぜなら、良い文章とは「想像できる文章」だからです。自分の脳内にある話を、どうすれば読者に伝えられるのか考え続ければ、自ずと想像できる文章が作れるようになるでしょう。

 ということで、今回は読者のことを考えられる文章作法をまとめてみました。

具体性を意識しよう


 漫画や映画と違って、小説は想像させる娯楽です。

 どういった話をしているのか、読者に伝わらなければ意味がないので詳細な描写・説明が求められます。

 しかし、何事もやりすぎは良くないので、過剰なまでに具体的な文章は避けましょう。「その後の文章に、悪い影響が出ない程度」を意識しましょう。

段落ごとの内容はひとつに絞る


 段落には、ちょっとした栞みたいな機能があります。

 本やモニターから目を離しても、どこまで読んだのか分かりやすいです。だから読者も、肩の力を抜いて読書ができます。

 読者が読書中に立ち止まったり、休憩をはさむ時は、一区切りついた時です。段落が長すぎると、どこまで読めば息継ぎができるのか分からなくなり、ストレスを与えてしまいます。

 息継ぎがしづらいと、想像しづらくなってしまいます。段落ごとの内容はひとつに絞って、出来るだけ息継ぎのタイミングを多くしてあげましょう。

客観的に自分の文章を読もう

主観:その人の意見・主張
客観:誰が見ても変わらない事実

 このふたつを組み合わせないと、読み応えのある文章は生まれません。

 しかし、主観と客観が入り乱れている文章は読みづらいものです。小説では「地の文が、誰の視点で書いているのか分からない」という作品が稀にあります。

 視点が乱れている作品は「キャラクターの主観なのか、客観なのか分からない」というふうに見えますが、問題はもっと根本にあります。

 作者が、「自分」と「読者」をごちゃ混ぜにしてしまっているから、視点の乱れた作品が出来てしまうのです。自分で書いた文章は読みやすいものですが、客観的に見て読みやすいのか考えないといけません。

専門用語や難読語には注意


 読者が知らない言葉は、それだけで読みづらい要素となってしまいます。一般的な言葉を使うのが望ましいのですが、専門用語や難読語を使う際は、噛み砕いて説明する必要があります。


 専門用語とは、特定の分野でのみ通じる言葉です。ビジネス用語・学問用語が代表的ですね。隠語・略語・俗語についても同じことが言えますので、今回はそれらを一括りにして「専門用語」とします。

 特にファンタジー小説では作品内のみ通用する専門用語が出てくることがしばしば。テーマにあまり関係ない場合は、極力短文で説明する必要があります。「ゲーム用語やネットスラングはみんな知っている」と思わないことが大事ですね。


 難読語とは、読み方の難しい文字のことです。読み方が特殊であったり、日常生活ではあまり使われなかったり、画数が多かったり。「挨拶(あいさつ)」はひらがなで書かれることが多いですよね?

 読みづらい単語は少ないほうが良いので、普段から中学生レベルの言葉のみを使うことを心がけましょう。



 小説の基本的な書き方として、文章作法の基礎まとめシリーズ。今回は禁則事項とカッコについて。レベル3まであります。

ルールを守るのは大事!

「なぜ文章作法を守る必要があるの?」

 という質問に対して、自分はこう答えます。

「読みやすくなるからに決まってんだろ!」と。

 文章作法を守るのは、読み手のことを考える第一歩です。日本語を美しく見せるために、小説家や編集者といった先人たちが何代にも渡って精錬したルール……その偉大さを無視するということは、小説家としての道のりを険しくさせると言っても過言ではないでしょう。

 読者の目も厳しいものとなります。「なんだ、この作者は文章作法も知らないのか。きっと作家歴が短いのだな」と思われても仕方ありません。

 稀に文章作法を守らないプロ作家もいますが、それは少数派。守っている作家のほうが多い事実は変わりません。

ということで、小説書く前に文章作法を覚えましょう。今回はレベル1の前半なので、誰にでもすぐ出来る初歩中の初歩をまとめてみました。

文章作法の初歩


 ここでは文章作法の初歩をまとめています。

段落はじめは一文字空ける


 段落とは、ひとつの内容をまとめた文章のことを指します。Wordやメモ帳、投稿サイトなどで書いている場合は「エンターキーを押して改行するまでが1段落」とされています。

 段落の1番上をスペースキーで一文字分空けることで、「ここからここまでが段落だよー」というアピールになります。空けなかった場合は、どこからどこまでが1段落なのか分かりにくくなり、不親切な文章となってしまいます。

 半角スペースではなく、全角スペースで空けましょう。
 

 この行為を「行頭1字下げ」……略して「字下げ」と呼びます。

禁則処理を守ろう


行頭禁則文字
 !%),.:;?]}¢°’”‰′″℃、。々〉》」』】〕ぁぃぅぇぉっゃゅょゎ゛゜ゝゞァィゥェォッャュョヮヵヶ・ーヽヾ!%),.:;?]}。」、・ァィゥェォャュョッー゙゚¢

行末禁則文字
 $([¥{£¥‘“〈《「『【〔$([{「£¥

(OpenOffice4.1.2の文書ドキュメントより引用)

 行頭禁則文字……文章の1番上に表示しちゃいけない文字。
「かっこ閉じ、符号、小文字は行頭に置いちゃダメ!」

 行末禁則文字……文章の1番下に表示しちゃいけない文字。
「かっこ始めは行末に置いちゃダメ!」

 これも文章を読みやすくするためにルールなのですが、ワードソフトや小説投稿サイトなら最初から設定されているので、考える必要はないですね。

 原稿用紙といったアナログ環境で書く場合は意識しなければなりません。文章量を調整したり、枠からはみ出して書いたり……色々と対策はありますが、この記事はあくまでweb小説家のために書いたものなので、詳しくは書きません。

基本的に全て全角で表記しよう


 算用数字(アラビア数字)とアルファベット以外は、全角で表記しましょう。統一性を持たせるためのものです。

 なぜ算用数字とアルファベットが例外なのかというと……色々な事情があるようです。もちろん「読みやすいから」という理由が1番です。

 自分は、外国文字だからと思うことにしています。

かっこの決まり


 ここでは「かっこ」を使う上で守るべき原則をまとめています。

段落始めのかっこは字下げしない


 どのかっこでも同じです。段落の始めでも字下げしていたようですが、今では字下げしないのが定番のようです。理由は知りません!

 自分は、かっこ始めには字下げ効果もあると思うことにしています。

かっこ内の文末には句読点はいらない


○ 「この辺にぃ~、美味いラーメン屋の屋台、来てるらしいっすよ」
× 「この辺にぃ~、美味いラーメン屋の屋台、来てるらしいっすよ。」
× 「この辺にぃ~、美味いラーメン屋の屋台、来てるらしいっすよ」。

(真夏の夜の淫夢 迫真空手部から引用)

 かっこ閉じには句点効果もあるから、句点を打つ必要はありません。他のの文章業界では打つこともありますが、小説に関しては要りません。

かぎかっこの中にかぎかっこを入れる場合は、二重かぎかっこを使う


「田中さんが『明日は休日だ』と言っていたよ」

 小説の世界では、セリフのなかにセリフを入れたくなる場面が出てきます。その場合は二重かぎかっこを使いましょう。

「二重かぎかっこのなかに、かぎかっこを入れたい!」という場合は、そもそも文章構成が良くない可能性が高いので、見直しましょう。

かっこ、かぎかっこ、二重かぎかっこ以外にも使って良し


「」
『』
()
【】
[]
〈〉
《》

 小説の世界では、様々なかっこが使われます。その他のかっこについては、これといった使い方が決められていません。自由に使いましょう。

 自由とはいっても、自分でルールを設定する必要があります。少なくとも作品内では、決めたルールからブレてはいけません。

 会話文は必ず、かぎかっこを使いましょう。かぎかっこに関しても同じことが言えます。テレパシーや心の声のように、発音しないセリフに関しては別のかっこを使ったほうが良いです。

記号・符号を使いこなす作家は強い


 小説は文章を読む娯楽ですが、文字ばかり続いてしまうと味気ないものとなってしまいます。

 様々な符号を使うことで文章に華やかさが生まれ、読みやすい文章を作ることができます。単体では効果がないけど、素材を活かせる……いわば調味料のような存在なんです。

 肉と野菜のことだけ考えていたら、美味しいカレーは出来上がりません。最低限の文章作法を身につけた後は、記号・符号の使い方を知りましょう。

 ということで、小説でよく使われる符号をまとめて、解説してみました。

「!」と「?」の決まり


名称
 ?……はてなマーク、疑問符、クエスチョンマーク
 !……ビックリマーク、感嘆符、エクスクラメーションマーク


 小説の世界では、どちらも会話文のなかで使われることが多いです。

 キャラクターの反応を簡単に表現できるので便利なのですが、多用しすぎると描写が薄れる危険性があります。

 文体が軽くする効果があるので、ライトノベルでは特に見られます。

「!」や「?」の使い方


疑問符の用例

1,質問する。不確かなものを確認する。
例:「ここはどこですか?」

2,問題について考えさせる。
例:「さて、私は誰でしょうか?」

3,同意を求める。
例:「お前もそうだよな?」


 疑問符は、主に質問していることを伝えるために用いられます。相手に同意を求める時や、問題について考えてほしい場合にも使われます。

感嘆符の用例
1,音を大きくする。
例:「ドッカーン!」

2,びっくりする。
例:「うわぁっ!」

2,気持ちがたかぶっている。
例:「すげー!」


 感嘆符は、声を大きくしているや話を強調している時に用いられます。「ビックリマーク」と呼ばれているように、びっくりしている時にも使われます。

「!」や「?」の後ろは一文字空ける


良い例と悪い例
○ 「いいよ! 来いよ! 胸にかけて胸に!」
× 「いいよ!来いよ!胸にかけて胸に!」
× 「いいよ! 来いよ! 胸にかけて胸に! 」

(真夏の夜の淫夢 第四章「昏睡レイプ! 野獣と化した先輩」より引用)


 疑問符と感嘆符は文を区切るため、句読点と同じ効果を持っています。次の文に移ることを示すために、使った直後は1文字分の間を空ける必要があります。パソコンで文章作成しているのなら、全角スペースで空白を作りましょう。

 次にかっこ閉じが来る場合は例外で、スペースを空けないでください。どちらも文の終わりを示すものなので、くっついていないと読者は混乱します。

「!」や「?」は全角、「!!」や「!?」なら半角


 半角で疑問符や感嘆符を2個並べると、1文字扱いになって綺麗な見た目になります。全角だと見栄えが悪くなります。横書きだとあまり違いはありませんが、縦書きだと横に並ばず、読者に若干のストレスを与えてしまいます。

 基本的に全角で入力するのがルールですが、「!!」や「!?」など、複数並んでいる場合は半角にしましょう。3個までは1文字扱いとなります。

三点リーダー、中黒、ダッシュ、波形の決まり


名称
 …......三点リーダー、点線、点々
 ・......中黒、中点、黒丸
 ―......ダッシュ、棒線
 ~......波形、波ダッシュ、波、波線、うにょうにょ


 小説で主に使われる符号は、以上の5種類です。

三点リーダーとダッシュは偶数個置く


 1個だけでは目立たないので、最低でも2個並べて使います。複数置いているからといって奇数個並べるのもダメです。

中黒、三点リーダーの使い方


中黒の用例
1,単語を並べる。
例:「リンゴ・バナナ・みかん・ぶどう」

2,外国語の単語を繋げる。
例:「ア・ラ・モード」

3,日付を表す。
例:「平成二十八・九・八」


 中黒は、単語を並べる時に用いられます。主に外国語の単語と単語を繋げたり、日付を表す時に使われます。

 日付に関しては、普通に「平成二十八年の九月八日」と表記したほうが、小説的には分かりやすいでしょう。

三点リーダーの用例
1,沈黙を表す。
例:「…………」

2,言葉に詰まる。
例:「だってさぁ……」

3,聞こえなかった部分を表す。
例:「おき……! お……て! ……きて! 起きて!」


 三点リーダーは、沈黙の間を作るために用いられます。会話文なら言葉に詰まっている様子や、聞こえなかった部分を表すことが多いです。地の文だと文章の省略に使われます。

 中黒を三点リーダーとして使う作家がいますが、確実に間違った使い方です。中黒は単体でも存在感のあるものなので、いくつも並べると存在感が大きくなりすぎて、見づらくなってしまいます。

ダッシュ、波形の使い方


ダッシュの用例
1,直前の文章を言い換える。
例:「太郎の母親――山田花子――がいた」

2,余韻を残す。
例:「そして数年後――」

3,長い長音符号として使う。
例:「誰か助けてくれぇ――――――――っ!」


 ダッシュは、幅広い役割を持ちますが、どれも他の符号とかぶっている点に注意しましょう。

 直前の文章を言い換えるのは、かっこ。余韻を残すのは三点リーダー。長い長音符号は言わずもがな……「どうしてダッシュなのか」といった理由をしっかり考えなければいけません。

波形の用例
1,時間や距離を繋げる。
「9~10時くらいに家を出て、渋谷~新宿を歩く」

2,長音符号に楽しそうな印象をつける。
「やっほぉ~」

3,文章の省略
「太郎が『東京から大阪に行くならバスが~』って、バスをオススメしていたよ」


 波形は、「ここから、ここまで」と時間や距離を繋げる時に用いられます。会話文なら文章の省略や、長音符号として使われます。

外国の字は扱いが難しい


 算用数字、アルファベット……どちらも外国の字であるため、日本語の文章作法には適応されません。特に小説は縦書きを意識した文章作法なので、外国文字は扱いが難しいです。

 しっかり覚えておいて損はない……ということで、今回は数字・アルファベットの文章作法をまとめてみました。

数字は縦書きなら漢数字、横書きなら半角の算用数字


 縦書きで算用数字(アラビア数字)を使うと、非常に見づらくなってしまいます。

「小説家になろう」では縦書きPDFで読むことができるため、縦書きルール書こうか、横書きルールで書こうか悩ましいところです。どちらでも大丈夫ですが、イラストを挿入している場合は横書きルールで書いたほうが合理的かもしれません。

 全角の算用数字は大きいため、目立ち過ぎます。特に桁が多くなると汚く見えてしまうため、半角で書きましょう。

縦書きで桁数の多い数字を書く時は「○」と「・」が大事!

漢数字の用例

1,桁数が多い場合(1)

例:一万キロメートル

2,桁数が多い場合(2)
例:一○○○○キロメートル

3,桁数が多く、かつ細かい場合
例:一万と三キロメートル

4,小数点を使う場合
例:一・○五センチ

5,分数
例:二分の一

「○(まる)」は「0(ゼロ)」として、「・(中黒)」は「.(小数点)」として使います。

(1)と(2)は好みの問題なのですが、単純な読みやすさでいえば(1)のほうでしょう。小数点以下や、桁数が細かすぎる場合は「○」を使った表記のほうが便利ですね。

横書きなら3桁ごとにカンマを入れよう


 4桁以上の数字にはカンマを使ったほうが、何桁の数字なのか分かりやすくなります。

 しかし、横書きとはいえ、桁数が多すぎると読みづらくなってしまいます。「億」や「万」といった文字も有効活用していきましょう。

 縦書きならカンマは必要ありません。

アルファベット単体なら全角、英文なら半角


 縦書きだと、全角アルファベットは縦向き、半角アルファベットは横向きに書かれます。英文なら横向きになっていたほうが読みやすいのですが、「AならばBである」といったように、アルファベット単体を表記する場合は全角にしましょう。

 横書きなら全角・半角関係なく縦向きなので、アルファベット単体の時でも半角を使っても大丈夫です。しかし英文のように複数並べる場合は、絶対に半角にしましょう。

出来るだけアルファベットを使わない工夫が大事


 縦書きの英文は読みにくいものです。カタカナ表記や別のもので代用するのが好ましいでしょう。

 横書きなら問題ないので、「km(キロメートル)」や「kg(キログラム)」といった単位も気にせず使えます。


 アニメやライトノベルにおける魅力的なヒロインについて、心理的観点から「責めと受け」の概念を用いて説明・分類しています。

主人公とヒロインの力関係をどう描くか


 小説で可愛いヒロインを表現したいなら、読者の心を動かす工夫が必要です。

 ツンデレ、クーデレ、ヤンデレ……。アニメやライトノベルでは様々な個性を持ったヒロインが記号化されています。

 これらの「属性」を上手に表現するには、男女の人間関係を意識して書く必要があります。

「男女の人間関係ってなんぞや?」

 と思われた人は、BL(ボーイズ・ラブ)の用語である「責め」と「受け」であると考えましょう。

「責め」と「受け」は、言い換えるのなら力関係。「どちらが主導権を握るのか?」ということです。乙女向け発祥とはいえ、男性向け作品でも通用する……どころか、重要な考え方なんですよ!

 というわけで、今回は各属性がどういった効果を持っているのかについて、責め受け概念をもとに分類・解説してみました。あくまで傾向だよ!

主人公が主導権を握るケース


 主人公が会話・物語を動かす場合に、中心になってくるヒロインたちです。

クーデレ・ダンデレ


 ひとりぼっちであることが多い属性。口数が少ないので、会話上では主人公がリードする形となります。

 友達を作ろうとしない人間から気に入られるというのは「選ばれた」感覚になります。他者の介入が入りづらい関係であるため、親密さを出しやすいキャラと言えるでしょう。

 孤独・孤高さが売りになってくるので、主人公以外との会話は最低限で済ませましょう。

アホの子、ダメな子、ドジっ娘、外国人、ちょろイン


 母性本能ならぬ、父性本能を働かせる属性。人気ゆえに、色々なバリエーションがあります。

 主人公はヒロインに頼られる存在。困っていればいるほど「こいつには俺しかいない」といった愛着を覚えます。主人公の良いところを見せやすいキャラですね。

 主人公が積極的に助けるのは避けましょう。頑張りつつも困っている姿が可愛いので、ぎりぎりまで追いつめてから助けてあげましょう。

ヒロインが主導権を握るケース


 主人公のほうが消極的な場合、以下のヒロインが会話・物語を動かすことになります。

しっかり者、常識人


 母性を感じさせてくれる属性。

 何かをしてもらうというのは、分かりやすい愛情表現です。親切な人間を嫌うことは少ないので安牌……と言いたいところですが、「おせっかい」の領域に達するとウザがられるリスクもあります。

 ウザキャラにしたくなければ、主人公に非がある状況を必ず作るようにしましょう。冷遇されていることをアピールするのも効果的です。必然的に常識人になるので、上手く動かせば非常に便利なキャラです。

ヤンデレ


 一途でありながら、一筋縄ではいかないところが魅力の属性。

 愛のカロリーが高いのでコアな人気がある……とはいえ男性の多くは、愛"される"ことに魅力を感じません。萌えを意識するなら、愛して"くれる"感を出したほうがいいでしょう。

 ヤンデレと言えば刃傷沙汰ですが、主人公に敵意を持たせるのは基本的にNGです。主人公の幸せを第一に考えるキャラですので、傷つけさせたいのなら「これが主人公のためになると思った」というアピールが大事になります。

主人公とヒロインが対等なケース


 どちらが動かすということはないのですが、異性感を消すのに有効なヒロインたち。

幼なじみ。オタク。男勝り


 友達間隔で接することができる属性。

 男友達のような気軽さが売り。男性の書き手としても描写しやすいキャラ。萌えという観点では他属性に劣りがちですが、汎用性ではピカイチ。作中に1人いたら助かります。

 萌えを描きたいなら「友達だけど、女の子」であることを強調すると良いでしょう。身体の違いやコミュニケーションの仕方がメインになってくると思います。

ツンデレ、暴力系ヒロイン


 ネガティヴな印象を与えることで、印象に残りやすくなる属性。

 ほとんどのヒロインは主人公に対して友好的ですが、そのなかで険悪なキャラがいると際立ちます。魅力を伝えるには時間のかかりますが、元がマイナスな分、可愛い時の上げ幅は大きいです。長編ならメインヒロイン、短編ならメインヒロインの引き立て役に回ることが多いです。

 たとえ主人公に非があったとしても、ただ暴力を振るうだけのヒロインは不人気になります。殴られた主人公が、暴力を振るうことに怒りを覚えないといけません。主人公を通じて読者の不満を解消させることを心がけましょう。

まとめ


 今回の要点は、以下の3つです。

・主人公はヒロインの可愛さを引き立てる行動をする。
・主人公と読者は繋がっていることを意識する。
・○○デレは、○○の部分を強調しよう。

 これを守れば、魅力的なヒロインを作れる可能性が飛躍的に上がるでしょう。

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