簡単な小説書き方講座!情景描写の基礎!描写と説明の違いとは?


この記事では、小説における描写と説明の違い、描写の練習について書いています。

描写と説明の違い


 小説を書くうえで重要になってくるのが「描写」になります。しかし、物書き初心者のかたは、そもそも描写とはなんなのか上手く説明できない人もいらっしゃるでしょう。

 まずは描写と説明の違いについて話します。説明とはありのままの事実を書くことです。いつ、どこで、だれが、なぜ、なにをしたのか……いわゆる5W1Hというものですね。正直なところ、これがしっかりできていれば小説として最低限のものを創作することができます。

 描写はあるがままを描き出し、語り手の主観でもって、雰囲気を伝えることを指します。……といっても、これだけではよくわからないでしょうから、以下、例文を交えて解説してみました。「情景描写」と「心理描写」にわけています。

情景描写!「夜」を使わずに、夜がきたことを表現してみよう!


 まず「あるがままを描き出す」という点ですね。これは説明とは少しだけ違って、あるものを繊細に書き込むことで成り立ちます。
 よく言われていますが、「『夜』という単語を使わずに「夜がきた」ことを表現する」のが大事になるわけです。「夜」といっても、色んな夜がありますよね? 天気によって曇っていたり、晴れていたり。都会の夜、田舎の夜……日時や場所は当然、誰が見ているのかによって、同じ夜でも印象が変わります。

例文
  1. やがて太陽は山の向こうに隠れて、月と星が空を彩った。
  2. 何時になっても、この街はうるさいらしい。居酒屋や風俗店のキャッチがしつこく話しかけてくるのを無視して、電灯がギラギラに照らしている街通りを歩いた。
  3. この暗い森のなかでは、視覚なんかあてにならない。ぬかるんだ地面に足を取られ、大木のど真ん中に頭をぶつけ、鬱蒼と生い茂る草むらから物音がするたびに、びっくりして振り返ってしまう。風が首筋を舐めるたびに鳥肌が立った。

 1番は描写の基本として、ただ「夜」という単語を使っていないだけです。単純に夜に関するワードを並べるだけでも、描写として成り立ちます。「夜がきた」と書くよりも、少し違った雰囲気が出ていますね。「夜」という単語が続いてテンポが悪くなってしまった場合に活用できます。

 2番は「どこの夜なのか」ということを表現しています。場面がガラリと変わる場合は、このように時間と場所を同時に表現することで簡単に場面をイメージできます。

 3番は語り手の主観を盛り込むことで、ホラーな雰囲気を作っています。「鳥肌」という直接危険を感じるようなワードを入れるのはもちろん、「鬱蒼」というあまり良いイメージをもたない漢字を使うのも効果的です。

どこを描写するのか決めよう!


 ある程度描写ができるようになったら、次は雰囲気作りです。適切な言葉選びによって、ギャグやシリアスな空気を自由に醸し出すことができれば、もう描写をマスターしたと言っても過言ではないでしょう!

どこで描写し、どこで説明するのか


 描写はたしかに大事なのですが、景色や人物をすべて描写しようとすると、ページがいくつあっても足りない事態に陥ってしまいます。
 実際に描写するうえで大切なのは「テーマ」と「フォーカス」です。どういったテーマで、どこにフォーカスを絞って描写するのか考えて文章を書きましょう。

例文
  1. 日本人形のおでこには油性マジックで、祖母の名前がカタカナで書かれていた。ところどころ擦り切れた和服は色あせて苺牛乳のようだったが、頻繁に手入れをしていたらしい髪の毛にはツヤがあった。
  2. 日本人形の無機質な瞳がじっと見つめてくる。こちらの目を、鼻を、口を……。動かないはずのそれは、私を観察しているような気がして、感情のないはずのそれは、私を憎んでいるように見えた。

 1番は祖母の人形ということで、「思い入れ」をテーマに描写してみました。長い間大切にしていたものであるという、ちょっとしたセンチメンタルさが伝わってきますね。
 このように、何をテーマにするか決めるだけで、全体の言葉選びが統一しやすくなります。その結果、雰囲気が出やすくなるので出来るだけテーマを決めて描写したいですね。

 2番はホラーテイスト。瞳にフォーカスを絞ることで、不気味さを強調できていますね。印象を残したい場合は、このように一部分だけ描写すると、インパクトが出やすくなります。
 フォーカスを絞って描写する場合は、最初に全体像を軽く説明しておくのが無難です。作中で初登場のものは十分な紹介をしなければいけませんし、なにより、最初に軽い説明をおくことで描写との対比効果が生まれ、より強烈に印象づけやすくなります。

まとめ

 今回の話をまとめると、以下のようになります。

・描写は雰囲気を作るためのもの。
・主観(語り手の五感)を交えることで雰囲気を作れる。
・印象的な部分を描写し、残りは説明で補完する。

 この3つのポイントを抑えておけば、描写力はぐんぐん伸びていくでしょう。


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小説における描写と説明の違い、描写の書き方について説明し、例文を使って雰囲気作りの解説しています。

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